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kakaku01の日記

サラリーマン。文体はノリで変わります。

映画『ガッチャマン』は本当に4点か?

普段は映画なんか全然見ないんですがなんとなく気が向いて見に行きました。

 

ガッチャマン

いやもうね、4点とか言われたら気になるに決まってんだろ!ってね。こういうのを酷評マーケティングと呼ぶことにしました。呼びません。

超映画批評「ガッチャマン」4点(100点満点中)

んでネットだとつまんねーよ!!って声とつまんなくねーよ!!って声がチョロチョロ聞こえてきて戦争までとはいかなくても小競り合いがあったっぽいんですが、こうなると本当はどうなのか気になってきちゃう。実は凄かったりして?なんて。

で、まあ見たんですが…単刀直入に申し上げてつまんなかったです。

つまんなかったです。

 

…話が途切れそうなので超映画批評さんを参照しながら感想を書きます。

まずは主人公像から。

ガッチャマンたちはえらくラジカルな思想を持っており、一人を救うためなら一千万人がどうなろうとかまわない、とのトンデモない価値観で戦う斬新なヒーロー。これには福田赳夫元首相もびっくりだ。 

 かなりヘイト溜まってる感溢れる文章ですが、私が見た感じだとそんなにイカレには見えなかったというか、そんなにその思想にも確固たるものが無さそうに思えました。多分「大義も大切だけど、仲間も大切だよね。」ぐらいのモノだったんじゃないかと思いますが、セリフ選びがまずかったのか確かに1千万人のために1人を犠牲にしたくないって言ってるんですね。それができたら苦労しねえよなんですけど、まあヒーローはそういうの言える立場だしいいんじゃないかなと思います。でもセリフは選んで下さい。

次、話題のヒロイン像

ジュンは色狂いの設定になっているのか、はたから見るとケンとどうすればヤれるのか、そんなことばかり考えているように見える。映画のほとんどはこの剛力さんの一人ラブコメを楽しむ形になる。

 なんか絶賛売り出し中(言葉を選んだ表現)の方が演じてるそうですがそのへん全然知らないのでどうでもいいです。別に演技も下手じゃない…多分…だし。で、その劇中のキャラクターですが確かに不快指数高いです。

おまけに彼女の毒舌ぶりが半端ではない。たとえばケンの元カノが死んだ話を聞いた時、だからケンは彼女を忘れられないのかと意気消沈するが、それが実は他の男の彼女だったと知るや開口一番「なんだ、よかったぁ♪」とのたまう。他人の死より自分の恋の方が大事なスイーツジュン、である。 

 ここも大概ひどいのですが、その前にケンに問い詰めるのがまたひどいです。私情100%です。気になるのは当然だけど口に出すなよ常識的に考えて。ちなみに一応潜入任務中(なんで人類側のパーティにこそこそと潜入しなきゃならんのかなあ…ISOって権力ないのかな)に上記の一連の流れをやってくれるのでかなり頭痛いです。気になるけど今は任務中だしとか故人のことを深く突っ込んだら悪いかなとかそういう常識がない女性は魅力的には見えません。女優さんも選ばれたのかねじ込んだのか知らないけど損な役回りだなと思います。

ここまで書いたんですが、どうも超映画批評さんとこの批評はだいたいあってるけど私が言いたい部分とは一致しないみたいです。脚本とか多少ひどくてもエンタテインメントって話適当でも面白いもんは面白いじゃん?みたいな。そこじゃねえんだよこれがひどいのは!!

構成がひどい!

一体この映画はどこで盛り上がればいいんだ!!最初の戦闘シーンは良かったにしてもそっから葛藤葛藤葛藤葛藤ちょっと盛り上がりそうかな葛藤葛藤!!なんでもかんでも主役が葛藤したら深い作品ってわけじゃねーんだぞ!!!

盛り上がりそうな展開を即葛藤する主役で流れをへし折ってストレスを溜めさせる流れは芸術的でさえあります。三幕構成でもなんでもいいんで一般的な脚本構成に倣って下さい。

アレの正体がソレだったなんて…俺は一体どうすればいいんだ…って展開を別のキャラで2回も繰り返すな!その時その時で回想を挟むんじゃねえ!!アアアーッ!!!

(後半の)演出がひどい!

 すいません興奮しました。映像演出は前述のとおり最初の戦闘シーン中々良くて広い市街戦で軽やかに駆け回るガッチャマンがカッコよく見れるのですが、後半は迫っ苦しい室内戦で、オマケに画面が強烈に暗くて視認性が悪く序盤で見せてくれた良さを完全に削ぎきってます。予算がなくなってきたのでしょうか。

狭くて暗いバトルと前述の主役の葛藤で水をさされつつ、最後はふつーの特殊効果付きチャンバラで終わり。序盤まあまあ良かっただけに後半はうん…っていうなんとも言えない気持ちになれます。あと最序盤の延々と設定を口頭で説明するシーンもかなりダメダメ感強くてポイント高いです。

 

この2つがモストダメな部分かなと思います。話がひどくてもキャラの言動がアレでも持ち上がるところでデカイ音と派手な映像さえ流しておけばある程度は空気に飲まれると思うんですが、この映画はそれをしなかったので割と素のまま延々と微妙極まりない話を見せられるハメになります。メンバー全員がモチベーション最低のまま最終決戦に赴く様はかなり面白いのでみんな見ましょう。

主役が悩むのは悪いことではありませんが、話の終盤では葛藤から(一時的にでも)開放されて完成されたヒーローとなるべきだと思います。そこでバーっと派手なアクションでもして後ろでBUMPのテーマソングでも流せば6割ぐらいの視聴者は勢いに飲まれてくれたんじゃないでしょうか。この映画が何か凄い高尚なメッセージ性を持って何かを伝えたいなら何も言いませんが、エンタテインメントならそういう盛り上げって義務じゃないかなと思います。

 

パシフィック・リム

そのあと口直しも兼ねて見ました。こっちもネット上でつまんねーだのおもしれーだの言われてますが概ね好評っぽいです。

こっちは見事です。見事なエンタテインメントです。とにかく期待を裏切りません。「こう来たらこう来るよね?」というのをほぼ100%やってくれます。これに加えてイカした映像演出とパロネタとびっくりどっきりメカで退屈はさせません。盛り上がるところは安心して盛り上がれるし全部が予想通りで退屈ってわけじゃない。理想的です。

と、めっちゃ褒めましたがオハナシは普通というかありきたりというか特に見るものがない映画でもあります。多分この映画大好きな人はこういう批判に対して「そこじゃねえよこの映画はよー!!」ってキレると思うんです。これは怪獣とロボットがプロレスする映画なんだぞって。そういう伝えたいものがカッチリしてるものは良いものだと思います。

 

以上、一日にこの2つを見たのですが、邦画のリメイク作品ってかつて子供向けの娯楽作品の中にうまいこと作家性や芸術性を混ぜて立派な作品を作ってしまったがために現在もそれを目指した結果どっちつかずな不幸な作品が生まれてる感じがします。もっとどっちかに舵を切って割り切ったほうが世の中みんな幸せでしょう。