kakaku01の日記

サラリーマン。文体はノリで変わります。

奴隷は自ら首輪をつける

日次から週次に更新頻度を変更。まあ半分飽きた感ある。

 

今日は台風で見事に長時間電車が止まってアレだったのですが、思うところがあったので書きます。

 

 

朝日新聞デジタル:「サラリーマンなので…待つ」 通勤・通学の足も混乱 - 社会

 

会員登録とかまっぴらごめんなんで1ページ目までしか読んでません。

見たいのはこの一点

 

「会社からは無理しないでいいと言われていたが、サラリーマンなので来てしまった。再開を待つしかない」とため息まじりに話した。

 これ、パッと見意味不明じゃないですか?来ないでいいって言われたのに来た。なのにドヤ顔じゃなくてため息ついてるんですよ。意識高い会社員様ならここは胸を張るべきところでしょう。「サラリーマンなので」の部分にはかなり意識高いオーラ出てますがしょげてます。なんとも不思議です。

と言いつつも、実際のところ同じく会社からムリしてくるなというお達しがあった私も同様の気持ちに少しだけなりました。ただし私は無理して来ることもなく電車の運行が再開するまで家で光の戦士をやってた(幻術士のレベルが2上がりました)という最近はてなでアツい生産性の議論からするとクズ以外の何物でもないことをしていたのですが。

話を戻して、なんで会社から来なくていいと言われてるのにムリして来てしまうのか?その心理ですが、私が感じたのは「もしも他の人が既に会社に来てたらどうしよう。怠け者と思われないだろうか。特に同じ電車に乗る人が先に来てたら…」という焦燥感でした。まあ焦燥感を感じるだけで実際はFATEパーティ組んでエアロを連発してた訳ですが。こうした「他人からどう思われるか」が日本人の気質なのか非常にプレッシャーになってるという感覚があります。そうでなければ駅があんなにごった返すことはないでしょう。引用元みたいな命令してもないのに他人からの視線に対する恐怖心でノコノコやってくる人が一杯いるのです。

 

なんで無理しないでいいという言葉を受けておきながらそんな心配をするのかという話になりますが、私は日ごろのコミュニケーションには本音と建前というお馴染みの日本的価値観が存在するせいだと思ってます。断っておくと何も会社の経営者がゲス顔で「一応無理はするなと言っておくが…判っているね?」とかエロマンガみたいなセリフを言ってるというわけではありません(そういうのもあるだろうけど)。日頃のコミュニケーションの中で、「表立って言っていることと実際に思っていること、行動することが異なる場合がある」という実績があれば、人はバカじゃないので多くの場合リスクヘッジとして言われたことより高い水準で仕事をするようになります。それに従い当然こうした連絡というものの信用は失墜し、誰も言葉通りに受け取らなっていきます。

ちなみに私は以前、電車が遅れて遅刻した際に、「同じ方面から来てるアイツは朝早く出社したから遅刻していない。電車が遅れたのは判るが周りの目というものがある。」という説教をもらったことがあります。これが前例になっているので無理してくるななんて言われても…という気持ちが捨てきれなかったんですね。まあ最終的には投げ捨てて遊んでたんですけどね。

ということで、頼んでもないのに社員が台風の中果敢に出社してくる(しかも本人は嫌々)という誰も得しない状況は、普段の会社の言動から社員ひとりひとりにフィードバックされた結果としてなんじゃないかなと思います。ある種の会社に対する社員の信頼度かも知れません。会社が意図するしないに関わらず、そうした信頼のなさから社員は自ら進んで会社の奴隷になっていくパターンもあるんじゃないかなと思います。

 

一応どうすればいいか?という話を2つ。一つ、社員は気にせず言われた通りにすること。万一そのことで会社から文句を言われたらお前はそう言っただろうがとケンカしましょう。それでクビになったらすいません。二つ、会社は社員の裁量に任せないこと。もう昼一時から来いとおっしゃってください。なるべく速く、各自の判断で、とか言われると恐怖心に駆られて無茶するノミの心臓の持ち主が必ず出てきます。私はFF14をやります(こういう奴がいるからなるべく速く、になる)。

 

 

以上、台風で感じたことでした。