ゲーム感想文:GUNDAM EVOLUTION キャラゲーとeスポの狭間で
友達から誘われたこともあり、2023年11月末にサ終が決まっているGUNDAM EVOLUTIONを看取ってきました。
GUNDAM EVOLUTION(以下ガンエボ)は6on6のオブジェクティブルールに基づくチーム対戦シューター…とかゲームメディアでもないのに回りくどい言い方はやめよう。ガンダム版オーバーウォッチです。珍しいガンダムのFPS新作ということで自分は結構期待してて、ゲームコンセプトも好みだったのでネットワークテストもガシガシやっていました。PC版の正式サービス開始と同時に乗り込み、シーズンパスを買い、ランクマッチを頑張ってダイヤ帯まで上がり、そしてシーズン2を待たずに他ゲーに行きました…
それで今回久々にやってみると結構おもろいじゃん…となり、当時の想い出を振り返りながら良かったねとか良くなかったねとか書いて備忘としたいと思います。
ゆるいロール制チームFPSとして
OWとの差別化ポイントとして良かったのはロール制の緩和で、ヒーラー的な役割のメタスやユニコーンにもそれなりの攻撃力が備わっていたり、アタッカー担当のガンダムやペイルライダーにもそれなりの防御力と耐久があってOWのようにヒーラーやタンクが落ちたからといってそこまで戦局が決定的にならない(≒味方や自分に完璧な動きを要求しない)ゲームになっていたのは個人的には好みでした。OWでアタッカーが一瞬のスキをついてヒーラーを落として他のメンバーで回復のアテを失くしたタンクを落とし、防御手段を喪った敵アタッカーを掃討して一気に畳み掛ける瞬間は気持ちいいけど逆にボコられてる時の苦しさはハンパない(そして味方に不満が行きやすい)ので、チーム戦の戦略性が犠牲になっても個人技で多少は仕事ができるデザインになっているのは気楽に遊べて良かったなと思っています。
参戦モビルスーツ
参戦モビルスーツはシーズン7時点で24機。下図を見ての通りマヒローだのドムトルーパーだのUC版のマラサイだのヘンな奴らが結構います。特にSEED本編から唯一の参戦機体がドムトルーパーのガンダムゲームは今後現れないと思う。(ハイペは外伝)
参戦機体が持ってる武装も結構ヘンで、ペイルライダーが謎の回復ポッドを置いたり(ソルジャー76…)ザクⅡが謎のスモークディスチャージャーで無敵になったりアッシマーが謎の焼夷グレネードを投げたりジムが謎の回復グレネードとリモコン爆弾(仕掛けられた側では?)を使ったり遠慮なく改変しまくっています。これらはキャラものとしての原作再現よりFPSのゲーム上の都合に合わせたんでしょう。
とはいえそれらの武装のお陰でジムは貧弱な耐久と機動力を盾とリモコン爆弾で補ういぶし銀的な活躍ができて楽しいし、ドムトルーパーは原作通りバズーカとビームを併用してバズーカに追い詰められた敵をきっちりビームで落としたり、ultGマニューバのスクリーミングニンバスで敵陣をぐちゃぐちゃに引っ掻き回しつつ地雷を撒いて離脱するのも愉快であり、モビルスーツの武装そのものは完璧でなくともモビルスーツの役割自体はいい感じに再現されているものが多かったと思います。高機動遊撃アタッカーのザクⅡは…シャアザクスキンにするとしっくり来ます。
キャラゲー誰出す問題と課金
参戦機体については個人的にはあまり気にしていませんでしたが、観測範囲内ではなんでフリーダムも出さずにドムトルーパーやねん等々、割と批判的に言及されていました。ガンダムのゲームでガンダム出してくれよというのは全く正しい要求であり、バズーカ撃てる半補助ダメージロールが欲しかったからSEEDからはドムトルーパーなって言われて納得する方が聞き分けが良すぎる気もします。とはいえじゃあフリーダム参戦してまた中距離でビーム撃つ奴が増えてその代わりにバズーカ持ちのドムトルーパーが居なくなったら対戦ゲームとしてはかなり困る訳で、ここら辺はキャラゲーの難しいところです。しかし最終的に人がいなくなってサ終に至ってしまったわけだから、やはり各作品の主役ガンダムぐらいは仁義を切って出すべきだったのかもしれません。
参戦機体より一番アカンと思ったのはその追加された機体たちの入手方法で、最初の12機以外は課金またはゲーム内通貨(キャピタル)で購入…なんだけど自分がやった稼働初期はこのキャピタルの供給が渋くてシーズンパスを買って1シーズンの報酬を全部取ってもスタートダッシュミッションを合わせても2~3機しかアンロックできず、それ以上は長い年月をかけてキャピタルを集めるか諦めてお金を払うかするしかありませんでした。もしかしたらシーズン2以降は緩和されていたのかもしれませんがチーム戦FPSで課金しないと対戦環境を形成するキャラが使えないというのは印象が最悪で、シーズン2開幕!νガンダム参戦!と復帰タイミングに相応しいアナウンスがされた時でも金払わないと使えないじゃんとスルー…という良くないサイクルが出来上がっていたように思えます。
この仕様はゲームバランスへの文句も倍増させることになり、稼働初期突出して強かったガンダムエクシア、ザクⅡ(格闘装備)がアンロック機体だったことからPaytoWin呼ばわりまでされているのをチラホラ見かけました。モビルスーツが一番手っ取り早く課金させる手段だったとは思いますが、ここは頑張って欲しかった。
ゲームバランス
シーズン1までしかやってないので細かいゲームバランスについて言及することはできないんですが、やってる期間中に公開されたバランス調整は統計上の勝率や各種数字に基づいて調整されており、一定の説得力はあるように見えました。∀の巴投げを下方した理由はわかりません。が、一方で当時のプレイヤーの反応はバルバトス・エクシア・格闘ザクへの憎悪が渦巻いており、調整内容と結構な温度差があったように思えます。
初期のエクシアと格闘ザクは実際に勝率も高かった一方、バルバトスはそこまで環境を席巻する機体ではなかったものの、対策を知らない新規・FPS初心者への狩り性能が絶大で一番のボリュームゾーンであるピラミッドの下の方の人口を狩り殺してしまったのはかなり良くなかったんじゃないかと思いました。バルバトスは溜めハンマーと太刀のリキャ中は居ないも同然なので、一人倒してジャンプで逃げてもリキャを待ってる間はほとんど仕事をできないことを鑑みると実はそこまで厄介でもないんですが、即死させられた側の不快感は本物なので統計は正しい、当たる方が悪いで1シーズンまるまる放置して良かったのかは疑問が残ります。正しさが人を救うとは限らない…
ただ「強くはないが不快なキャラ」の調整は下方じゃ駄目でリワークが必要なので、どうすれば良かったのかは自分にもわかりません……
君は刻の涙を見る
こうして振り返ってみるとゲーム全体の出来映えはそれなりに良かった一方で、ガンダムという題材を使ったキャラゲーでありながら期待されるキャラクターを出さず、競技性を高めた対戦FPSでありながらキャラに課金を求める矛盾があり、ガンダムのIPでプレイヤーを集めたのに競技シーン基準の正しくて苦しいバランス調整で淘汰してしてしまうなど、キャラゲーとしての仁義とe-Sportsの競技性の狭間でうまいこと舵取りができなかったゲームだったように見えてきました。
とはいえキャラゲーでありつつゲームプレイを重視した新作が出た事は喜ばしく、2022年以前は結構これからはe-sportsの時代だ~って空気でしたが現在2023年はそうでもなくなってきたというか、普通のスポーツだって新しいルールが台頭してプロリーグが産まれることなんて滅多にないし意図的にe-Sportsなんてホイホイできるもんじゃねえよ的な揺り戻しが来ているのでガンダムファンもFPSファンも総取りできるような、双方心地の良い距離感のガンダムFPSが産まれる礎になって欲しいなという祈りを込めて結びとします。
ゲーム感想文:ARMORED CORE VI 面白さに繋がらない難しさ
※2023/09/12追記
2023/09/11にアップデートパッチが配信されてゲームバランスが変更されたり知らない人が多すぎるターゲットアシストの仕様が公式サイトで説明されるようになりました。本記事はそれ以前の時期にキレた感想なので、今読んでも現在のゲームプレイとは一致しない可能性があります。
やりました。ARMORED CORE™ VI FIRES OF RUBICON™を……
およそ10年ぶりとなるアーマード・コアシリーズの最新作。個人的にもアーマード・コアは2からⅤまでそこそこ長く付き合ってきたシリーズなので思い入れはあり、発売から二日間わーっと遊んでとりあえず一周したので感想をしたためます。
先に言っておくと割とキレ散らかしているので本作を楽しんでいる人の気分を害してしまう可能性があります。でもインターネットでいくらバズってるタイトルでも、自分がプレイ中に感じた気持ちには嘘をつきたくないから――――
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2021年下旬から2022年初旬までやってたゲームの日記
たまには日記を残しておかないと人生が忘却の彼方へ消え去り、やがて自分が何者だったかも忘れて人の形を保てなくなるのでここ数か月の間に遊んだゲームの想い出を書きます。だいたい2021年9月から2022年2月まで。
DEATHLOOP
「Dishonored」を手掛けたArkaneによるステルスアクションFPS。永遠に同じ1日を繰り返す島でループの原因になってる8人のヴィジョナリーを1日で全員暗殺!?できらあっ!というゲーム。
ループの中で記憶を引き継げているのは主人公のコルトとライバルのジュリアナの二人だけで、それ以外は8人のヴィジョナリーも含めて永遠に同じ日をループしている。面白いのは記憶を引き継いでいるコルトとジュリアナの関係性で、お互いがループを巡って殺し殺されの関係であると同時にお互いにとって唯一の理解者でもあるためか通信機を使って仲良く軽口を叩き合っている。ループから半身を乗り出してる二人にとってお互いだけが血の通った生者で、他全てはループに囚われたNPCというわけだが、ゲーム上でもジュリアナは他プレイヤーが操作する敵、血の通った人間として機能するのが更に面白い。こういう物語や舞台設定がゲームデザインに上手く乗っかっているのはなんか、こう、良い。
そんなわけでマルチプレイヤーはダークソウルの侵入のように、キャンペーン中に他プレイヤーがジュリアナとして乱入してくる形になるのだが、これもなかなか、生身の人間をぶちのめしてまた1日をループさせるのは性格の悪い笑顔がこぼれてしまう楽しさがあった。
セミオートライフルとショットガンが一体になったヘリテージガンのカッコいい変形とリロードを見よ(あまり強くはない)#DEATHLOOP pic.twitter.com/fmudfNBHK6
— 過客 (@hakutai) 2021年9月24日
↑屋根の上がコルト頻出ポイントなのでセンサー爆弾を置いて感知→追い込んでトドメというプレイ。生きている人間をまんまとハメるのはとてもたのしい。
ただダークソウルと同じように侵入された側が慎重になればなるほど長丁場になる傾向がある。正面衝突ではジュリアナ不利に作られているのでコルト側の目的(大抵はヴィジョナリーの暗殺)を予測して待ち伏せをしたいのだが、コルト側としてはNPCとプレイヤーを同時に相手したくないので待ちたい…というジレンマによって千日手になりがちなのはちょっとよくなかった。散々待った上に相手のコルトが上手くて秒殺されたりなんかしたらもう…ネ…
そんなわけで一本道のキャンペーンとしてストーリーが面白く、それを引き立たせるフレーバーとしてマルチプレイヤーがあり、これも特有の楽しみがある良いゲームだった。それに加えて1960年代をモチーフにしたアートワークが良い味を出していてDishonoredに近いゲームデザインながら新鮮な気持ちで楽しめた。
初期のこのトレイラーが特にお気に入り。
ただどうもゲームの動作安定性がイマイチらしく、クラッシュ報告も多く寄せられていてそれが主なマイナス評価要因になっているっぽい。悲しいね。
Inscryption
「Pony island」のDaniel Mullins Gamesが出したなんだかよく判らないゲーム。トレイラーにもある通りガワは不気味なカードゲームだが現実世界のYoutuberの配信を通じて恐るべき真実があるんだかないんだか、みたいなやつ。
詳しく書くとネタバレになるので言及は避けるがひたすらプレイヤーの意表を突くことに特化したようなゲームでしまいには「はぁ?」みたいな終わり方をして本編が終了してしまう。
「はぁ?」の後に始まるのは壮大な謎解きで、いわゆる代替現実ゲーム(ARG)と言われるゲーム内外問わず謎解きをやるアレなのだが、この手のヤツはネットユーザーが集って知恵を絞り出すやつなので後から始めた人間(日本語圏の人は9割そうだろう)はその結果だけをどこかのwebサイトで眺めることとなる。そういうのを見てへ~とか手が込んでんな~とか要するにどういう事?とか思いながら「Inscryption」はゲームクリアとなる。
全然面白そうな書き方をしなかったし、むかし遊んだ「Pony island」にはゲーム外のメタな視点付け加えときゃエモみたいな雰囲気出しとんちゃうぞ!!とキレたタイプだが、しかしこっちはまあまあ気に入っている。
というのもDaniel Mullins Gamesにとっていわゆる「ゲームらしい」部分はその先の展開でショックを与えるための前フリに過ぎないのだが、「Inscryption」の前フリ部分は中々手が込んでいて楽しみながら梯子を外される準備が出来たからだと考えている。(とはいえ後半はやや飽きていたが…)
ただ本作とPony islandの間にある「The Hex」が未翻訳で、これを抜かすとInscryptionの解釈にも情報が足りない感じなのはやや残念だった。気合で読むには文字が多すぎるし。
世間では良い意味で大いに騙されてショックを受けた側と手の内が読めていたか真面目なカードゲームだと思ってたかで悪い意味で裏切られた側で評価が二分されるタイプのゲームだったが、個人的にはアリなタイプのゲームだった。ゲームに騙されたい人に。
Back4Blood
「Left4Dead」の精神的後継となるCoop・ゾンビFPS。時代に合わせてゲームプレイはスポーツ系からリアル寄りに調整され、全員同じスペックだったプレイヤーはカードデッキによるロール制となった。
L4Dにはしばらくハマっていたのもあって個人的にはめちゃくちゃ期待していたのだが発売されてみると本作は…すごく問題が多かった…
まず難易度がやたら高い。最低難易度でも油断したら死・難易度を一つ上げるとカードを揃えて動きを理解して運も味方につけないと死・最高難易度はクリアした人類が居ないという驚異の難しさでハードルを劇的にあげてしまった。難易度を上げるとカード買うための物資ポイントがもらえるのだが、難易度を上げるにはあらかた全てのカードを買っておかないと厳しいという矛盾した状態に陥っていた。
その上に通常のゾンビより強い特殊感染者のスポーンが激増する最悪のバグがあり、元から難しいのかバグのせいで難しいのか全くわからんカオスな事態となってしまった。
悪い事は重なるものでこんな難しさでありながら運営が最初に寄こしてきたバランス調整パッチは下方修正がメインで、ゲームの幅が狭まり余計に萎えさせるものだった……
それでもやはりCOOPシューターとして他ゲーでは埋め合わせられない楽しさがあり、野良でも身内でも結構遊んだ。新システムのカード制度は近接攻撃の専門家やヒーラー、狙撃手やショットガン担当、金策担当など様々な遊びの幅を広げていたし、それぞれが個性を発揮できる舞台があった。
既に上記の欠点はあらかた改善されて難易度も大幅にマイルドになっているしバグも減ったのだが、惜しむらくはだいたい遊び終わって今更アプデ来てもな…という雰囲気になってしまったことだ。…大型パッチが来て新しいキャンペーンが増えたらまたやろうかな…俺シーズンパス付きのアルティメットエディション買ったし……
Battlefield2042
言うまでもなく大規模FPSの有名タイトルなのだが、言うまでもなく爆発炎上している。
一応パッチにより今は改善されたが、発売日はぶっ壊れたレベルデザイン・イカれた銃やビークルの性能バランス・頻出する上に不愉快なバグで最悪の初動を迎えた。とはいえここまでならバグやバランスの悪さに寛容な古参ユーザーがギリギリ「いつものBF」とフォローしてくれたかもしれない(1やⅤには用意した装備セットが消えるバグなんてありませんでしたが…)が本作の本質的な問題は128人対戦というゲームデザインそのものだった。
対戦ゲームは人数が増えれば増えるほど一人あたりの責任と貢献度は希釈されるものだが、それが64on64になると一人の頑張りは1/64となり、平たく言うと「俺が頑張っても勝敗に関係なくね?」となる。過去作では一人で試合はひっくり返せなくても1分隊4名が頑張ればそこそこ試合を動かせているという実感が得られたが、64人16分隊だと1分隊の頑張りはほとんど意味がない。そもそも1チーム64人が誰の指揮も受けずに動き回るから戦力はランダムに偏り1分隊VS5分隊のような無理ゲーが今まで以上に発生する。同じチームでありながら分隊間の意思疎通手段は、ない。
これに加えて128人を収めるための広大なマップがさながらフランス大陸軍のような徒歩による長時間の行軍を強要してくる。乗り物にもありつけず分単位でひたすら走ってたどり着いた先には戦車が居て秒殺…次はどこから歩けばいいだろう…
一応VC可能な身内で4人1分隊を固めれば多少はゲームになって楽しめるが、それでもまあ及第点あるかないかといったところだ。ソロプレイは賽の河原である。自分が何をしているのか、何の役に立っているのか、よく判らないまま漫然と戦い死んでいくのは、ある意味リアルな戦場での兵士の姿かもしれないが、そんなものをゲームで体験したくはない。そんな気持ちになるゲーム。
ちなみにBF3の時に「マルチプレイヤーは最大256人まで技術的には可能だけどテストしたら面白くなかったから最大64人だよ」と言ったDICEのCEOは2018年に退職済みだそうです。
Halo Infinite
XboxのキラータイトルだったHaloシリーズの最新作。今作はPCで遊べちゃうしなんとマルチプレイヤーは無料。
先行して配信されたマルチプレイヤーは基本モードが4on4で撃ち合う硬派なアリーナシューターで、ロードアウトもなくマップに落ちてる武器やアビリティを臨機応変に使い分けて戦い抜いていく。正直最初に触った時は古臭いな~と思っていたし、無料だから一応やるか~ぐらいの心構えだったのだがいつの間にか連続5kill時の「Killing spree!!」の声に脳汁を出していた。時の運や戦闘以前の立ち回りで勝ちを拾うバトロワとか大人数シューターも好きだが、正面衝突するガチンコFPSなら単に連続5killするだけでここまで気持ち良くなれるということを再認識した瞬間だった。
そんな感じでマルチプレイヤーの手触りが良かったのでキャンペーンにも手を出したがこちらも非常に面白かった。マルチと違ってキャンペーンは近代化が図られており、従来のステージ制シューターから現代的なオープンワールドになった事で、今まではステージごとに使用機会が絞られていたHaloシリーズの魅力的な武器や乗り物を思う存分に楽しめるようになった。
3人乗りのワートホグにNPCの海兵隊を載せて一緒に敵基地に乗り込んだり、強敵とされる敵目標に対してスコーピオン戦車をぶつけて一方的にボコボコにしたりといった「やりたい事をやるために準備してぶつける」というステージ制シューターではできない遊びが良かった。
今作のHaloはNPCの海兵隊員が結構あてになる戦闘力だし乗り物にも入ってくれるので同行させて戦ったりできるのが何かこう…良い pic.twitter.com/ZEcs4rarmQ
— 過客 (@hakutai) 2021年12月12日
良い……
マルチではマップから拾って使用していたアビリティ類は装備を切り替えることでいつでも全種類使えるように変更されており、中でもグラップリングフック(現代FPSらしいガジェットだ!)はオープンワールドとの相性が抜群で好き放題に攻略することができた。高所に陣取ってスナイパーライフルで一方的に撃ってもいいし、逆に高所に陣取ってる敵スナイパーの元に下から乗り込んで掃除してもいい、敵の戦闘機にグラップリングフックを引っ掛けて取りつき奪うなんて芸当も許されている。敵にフックをぶつけて急接近してエナジーソードで一撃!なんて真似もできるし爆発するオブジェクトをフックで拾ってきて投げつける…遠くの武器を拾う…移動だけでなく勢いと想像力の赴くままにフックを飛ばしまくればそれだけ応えてくれるデザインにあっという間にグラップリングフック中毒にされてしまった。タイタンフォール2でもそうだったが、グラップリングフックには人間を狂わせる何かがあると思う。
少し話がそれたが、オープンワールド化に伴う美術周りの表現もいい。今作の舞台はゼータヘイローの内部だが、今までのシリーズではなんとなく自然が豊かで未来風の建造物がある場所、ぐらいの認識だったヘイローが実際に幅広く歩ける場所として存在する感覚はちょっとした感動がある。リングの内側に地上がある作りなので、プレイヤーが真上を見上げれば反対側の地上が見えるし、正面の遥か先には地平線はなく天井に向かって地面が伸びている非現実的な様子がうかがえる。地表には豊かな自然と地球のものではない変な生き物、後から来た人類のUNSCが建造した前哨基地と、更にそれを乗っ取ったバニッシュトの建造物……と今まではステージが変わるごとに場面が飛んでいた舞台が全部地続きのオープンワールドとして描かれることでその場に居るという実感が違うと感じた。
単にオープンワールド化が良いというだけでなくメインストーリー部分の手触りもよく、原点回帰を目指したと言うだけあってHaloに求めているものはしっかりと提供してくれる。初っ端から崩壊する建造物の中を走り抜けさせられるのは「Halo3で味わった体験がしたいんですよね?わかってますよ」というメッセージのようでもあったし、実際その期待が裏切られることはなく、終盤のクライマックスでも例のBGMと共に最高にアガる体験が得られた。
オープンワールド化によるメリットを享受しつつも従来の良さをしっかり補完してくる名采配で、Halo4、Halo5から続いた「開発がBungieから343 Industriesに変わったけど大丈夫?」という心配は完全に払拭されたと感じた。暇ならやりましょう。
テイルズ・オブ・アライズ
アクションRPGでお馴染みのテイルズ。最後にやったテイルズがアビスなので15年以上ぶりに遊びました。
なんで急に?というとDEATHLOOPやHalo InfiniteがThe Game Awards 2021で受賞してる中にBest Role Playing部門で受賞してたのに驚いたのがキッカケなんですよね。えっ今のテイルズってシリーズ追っかけてるファン以外にもやってんの?ぐらいの認識だった(失礼)ので海の向こうで評価されるとは全然思ってなかった。聞けば周囲の評判もすごくいいし、そんじゃあ久々にやりますかという感じで発売から数か月遅れて手を出したという訳です。
正直長年続いたシリーズ物のRPGとなると要素が九龍城になってんじゃねえのとか構えてたんだけどむしろ相当洗練されてて、ガシガシ殴りまくれる一方で演出は過剰でなく、画面が止まるような演出は一部の大技に絞っててスピーディに戦闘が進むのが良かった。特に一定以上ボコると発動できる合体技がトドメを兼ねててこれで戦闘を終わらせると決め!!って画面のまま暗転して戦闘終了するのがいい感じ。各キャラクターの固有能力もワンボタンで発動できて協力し合うパーティ戦闘の良さが感じられた。強いてケチをつけるなら戦闘での秘奥義は正直いらなかったんじゃねえかなあと思わなくもない。他システムと比べて要素が孤立しており、シリーズ伝統だから搭載しましたって感が否めない。演出のために画面が止まるのでテンポを阻害しているし、後半になると発動要件が緩和されてAIの味方キャラが連発するのでちょっと邪魔だった。まあそのへん差し引いても期待を大いに上回る面白さだったと思う。
本作を語る上で外せないのが映像の出来の良さで、とにかく3Dモデルの出来が良く、エフェクトも美しい。その辺のモブでさえ衣服の布とそれを留めるベルトの皮、バックルの金属といった質感がハッキリと表れていて映像の力による物語の説得力を引き上げている。特に再序盤のヒロインがシンプルな白ワンピース姿で現れる部分はこの映像力に支えられていなかったら第一印象が結構違っていたのではないかと思った。バトル面でも前述の合体技の映像美は見事で、システム上何度も見るものが見ごたえのある美しいものというだけで戦闘が小気味いいものになるし、映像のパワーというものを感じさせられた。
戦闘はほぼ必ずこれらのド派手な合体技で〆られるので気分がいい。
ストーリーやキャラクターはゲームの中核の部分なのでネタバレは避けるが十分に魅力的なもので、シリーズで積み重ねた会話劇のノウハウや声優の演技の面白さは老舗の貫禄があった。いつもの会話シーンやスキットの他に移動中のまま操作を阻害せずちょっとした会話をしたり、戦闘中でもシチュエーションや行動に応じてキャラクター同士が細やかな掛け合いをする点も流石といった感じ。スマホアプリの台頭で据え置きRPGが重たく感じられる昨今でも、たまには腰を落ち着けてじっくりやるのもいいね、と思わせてくれた一作。
こんな感じでした。思ったより色々やってたな。後はソシャゲをいくつかと、一生着地を取るガンダムのゲームを気が向いた時にやっていました。
今後は2018年に予約購入して2022年の後半に発売しそうなAtomic Heartやガンダム版OWのGUNDAM EVOLUTIONとかを楽しみに生きて行こうと思います。
ゲーム感想文:ガレリアの地下迷宮と魔女ノ旅団 話は最高、ラストダンジョンは最低
ガレリアの地下迷宮と魔女ノ旅団
— 過客 (@hakutai) 2021年1月28日
グランドフィナーレ (プラチナ)
“ガレリアの地下迷宮と魔女ノ旅団”に存在する全てのトロフィーを取得しました。 #PS4share https://t.co/cwMPFGfMol pic.twitter.com/ob3PxDSYNe
ガレリアの地下迷宮と魔女ノ旅団を遊び終えました。今日はこのゲームの最後のダンジョンがマジで嫌という話をします。ネタバレ要素は後ろの方にまとめて区切っているので見たくない人はそこで戻ってください。
ガレリアの地下迷宮と魔女ノ旅団は人形兵を引き連れて地下の迷宮を攻略したり、可愛い女の子がめちゃくちゃ酷い目に遭ったり、可愛い女の子が罵倒されて卑屈な笑みを浮かべながら涙したり、可愛い女の子がささやかな友情を育んだり、可愛い女の子が腹とか殴られて嘔吐するゲームです。
結論から申し上げますと、話はかなりいいしゲームの方も粗はあれどまあ遊べる部類なんですけどとにかく最後のダンジョンが最悪すぎて俺の中で総合的な評価がガタ落ちしています。しかし中途半端に話を見てしまった以上見ないわけにもいかずストーリーの奴隷となって超つまらない思いを散々させられるので最初からこんなゲーム遊ばない方が良かったんじゃないか?と思わずにはいられません。それぐらい最後のダンジョンが最悪。最悪の最悪。最悪の最悪の最悪です。
この最悪の体験をすることでそれまで話が面白いから見逃していたゲームシステムの粗にもだんだんキレてくるようになりランダム生成ダンジョンを皮切りに稀にストレスを与える以外ろくに機能していない謎の新システムの連れ去りとか回避寄りアタッカーを容赦なくぶちころがすカウンター攻撃、やってるヒマあったら次の武器手に入れた方が早い錬金合成とかイマイチ存在理由がはっきりしないヴァージンエッジとか一枚ずつ食うか全部一度に喰うかしかない不便な経験値アイテムの肉とかすべての要素が憎くなり、憎く、憎い…怨・怨・怨!今宵また新たな怨身忍者が出現!
このように遊んでしまうと最後に酷い思いをすることが確定しているのでまだ遊んでいない人にはやめとけと僕は言います。前作のルフランを遊びましょう。
もう遊んでしまっている人はラストダンジョンに付き合うぐらいならYoutubeかどっかで他人のプレイ動画見てもいいです。日本一ソフトウェアが許さなくてもこの俺が許します。あれにわざわざ付き合う価値はない。付き合った俺が言うんだから間違いない。
ネタバレをしない範囲でガレリアに存在するコンテンツを説明すると以下のようになります。お湯でふやかしただけのオートミール3kg超をモリモリと食べられる人ならオススメです。
ガレリアをコース料理に例えるとおいしい前菜から始まって順調にスープ魚料理ときて口直しが入りメインの肉料理は単調な味付けで飽きてきたけどまだ食えるかな…このパンまずいな…とか思ってたらメインディッシュの後に山盛りのオートミールが出てきて最後においしいデザートが出される感じです
— 過客 (@hakutai) 2021年1月28日
↓ここからネタバレと深い怨嗟の声あり
続きを読むOculus Quest2で俺の中で完全にVR元年終わってVR2年来ました
Oculus Quest2を買った。
VRデバイスは最初Oculus goを購入してて「VRが普及するとしたらこういうPC不要のスタンドアロン型しかねえ!」と思ったのだけどgoではマシンスペック不足で遊べるアプリが少なく早々に飽きてしまった。とは言うものの「Virtual Virtual Reality」なんかはマジで面白くて確かに未来に期待させるものもあり、Oculus goは個人的なVR元年でした(人によっちゃRiftやPSVRだったりいろいろありますよね)。
ちなみに「Virtual Virtual Reality」は現在go以外のデバイスでも遊べるので皆さんもお手持ちのVR機器でやりましょう。
そこから二年経った2020年現在、Quest2が手元に届いた訳なんですけどいやー二年で超進化してますわ。goで遊べなかったPC用VRゲームとかめっちゃ遊べる。あと「へーVRってこんな感じなんだ興味深ーいインタレスティーン」とかいって1時間弱で終了するようなゲームじゃなくてしっかり遊べるゲームが増えてる。まあPC勢からしたらそんなもんgoが発売される前からあるわ!!って話なんですけど、PC不要でスタンドアロンにワイヤレスで動くVRデバイスでこれってやっぱ凄くないですか?個人的には完全にVR二年?ですよ。凄いですQuest2。いやその前にQuest出てたんですけど、その、早々にgo手放すのなんか悔しくて買えませんでした…
というわけでQuest2を買ってから遊んだゲームの感想文です。
SUPERHOT VR
初出は2016年。Quest版は2019年。
これはもうめちゃんこ有名な奴なんで皆さんご存知だと思うんですけど、元はVRゲームじゃないんですよね。動いたぶんだけ時間が進むFPSゲーム↓って感じで。
この仕組みがVRとすっごい相性良くて(WASD移動の削除等VR用に上手く最適化しているのもありますが)、実際に身体を使って弾を避けたりするのがまあ楽しい。BeatSaberと並んでとりあえず買っとけ枠。
Kisuna AI Touch the Beat!
Quest2合わせでリリースされた音ゲー。基本無料なのでとりあえずやりました。
キズナアイのライブを見ながら光るオタク棒でノーツを叩く音ゲーなんだけど現場のオタクの作法が判らないのでどうなんでしょうね。ノーツを叩いていくとライブしてるキズナアイに段々近づいていって、ワンミスすると爆速で引き離されていくのが警備員に連れ去られる厄介オタクを彷彿とさせます。
Youtubeの動画で見てるとまあ3Dモデルの美少女って感じのキズナアイさんですが、VR上で見るとうわ肩幅ちっさ…とかリアルなサイズ感を感じられて割と感動できます。ファンなら買い、ファンじゃなくても興味本位で遊んで良し。無料だし。
ソード・オブ・ガルガンチュア
2019年リリースの剣劇アクション。コントローラーを武器に見立てて振ったり突いたりガードしたりするゲーム。基本のアドベンチャーモードは101階のダンジョンを延々と潜りながら武器を拾ってレベルを上げたり武器を鍛えたりするシンプルなハクスラで単なる体験型ゲームじゃなくてしっかり遊べる手触り。
ウリの剣劇アクションは斬る・突く・防ぐ・弾くに対応していて二刀流も両手持ちもできるし逆手持ちや投擲といった遊び方もありごっこ遊び感が素晴らしい。そもそも両腰と両肩にマウントした武器を抜いたり収めたりしてるだけで楽しい。
4人までのマルチプレイ対応で、ややこしい連携や密なコミュニケーションなんかは全然いらないのでとりあえず見知らぬ誰かと一緒に剣を振り回していけば十分楽しめる。
当時道端のいい感じの棒を振り回していた小学生男子なら買い。
VRChat
有名な2017年リリースのソーシャルアプリ。アバターもワールドもユーザー生成コンテンツの比率が高いディープな世界。
性能の都合でQuestでは表示できないアバターや入れないワールドがあり、機能面でけっこうな制限を受ける。そもそも見知らぬ他人と特に目的もないコミュニケーションを取ることがほぼ不可能な社会不適合者の俺には全く向いていないのだが、バーチャル観光ツールとして一人でそこらをブラつく分には結構楽しめる。無料だし。
Beat Saber
Oculus Questの「Beat Saber」 | Oculus
2018年リリースのめちゃ有名な音ゲー。新しいだけじゃなくてノーツを斬る手触りが良いし、切り下したら次は切り上げみたいな感じで不自然なセイバーの動きにならないようになっててリズムに乗って気持ちよくザクザク斬れるし音ゲーとしてしっかり作られてるなという印象。難易度設定も幅広いので音ゲーのオタクでも楽しめるのではないでしょうか。僕はHARDまでが精いっぱいでした。
DLCで追加楽曲があるんだけど、Green DayとかLinkin ParkとかTimbalandとかメジャーな洋楽がプレイできるのは結構スゲーなと思います。
とりあえず買っとけ枠。
The Room VR: A Dark Matter
2020年リリースのアドベンチャーゲーム。古代のヤバそうな遺物を追って部屋を探索してギミックを解除して先に進んでいくんだけど普通のゲームだと金庫を破るにしてもメニューからアイテム使ってホイ空いたってところがVRだと切断するツールを金庫に取りつけて取っ手を回して缶切りのように円型に穴をあけていく…みたいなリアルな手触りがすごくいい。そういうリアリティーの中にマジカルな現象が起きるとうおっってマジに驚くしホラーではないけどちょっと不気味な感じとか心細さみたいなのがひしひしと感じられてアドベンチャーゲームとして雰囲気がよく出てる。謎解き好きなら買い。
Acconting+
2016年リリースのThe Stanley Parableの開発者が関わるアドベンチャーゲーム。
NIGHTMARE ADVENTURE COMEDYと自称するとおり大部分がブラックジョークと英語の口汚い罵倒とメタネタで構成されており強烈に人を選ぶ。というか俺も選ばれてる側なのか相当怪しい。The Stanley ParableやThe Beginner's Guideは楽しめたのだが、VRで長尺のセリフを聞くのは結構疲れるし、2周したり3周したりするのはもっと疲れる。ましてやそのセリフの大部分が罵倒となればなおさら。というわけで個人的にはちょっとしんどいなあと思ったのだけど、評価は高いので好きな人は好きだと思う。たぶん。
POPULATION ONE
2020年、ついこないだリリースされたVRバトルロワイアルゲーム。
VR!バトロワ!という売れてるやつと売れてるやつの合わせ技で「足せばいいってもんじゃねーぞ!」と思わなくもないがこれがなかなかどうしてよくできている。
特有の機能としてあらゆる壁を垂直にクライミングできる+高い場所からムササビの様に滑空できるという高度がモノを言うゲームデザインでVRで酔いやすい地上の横移動を減らしつつゲームプレイにアクセントを加えている。
そこにチーム戦要素とVR特有の銃の挙動―リロードにマガジンを装填してコッキングし、両手で銃をホールドして自ら照準を覗く―などが加わると遊びの感覚は既存のFPSバトロワとは大きく違う新しいものになっていく。
まだ発売間もなくて遊び込めていないが、これもガッツリ遊べる系VRゲームとして流行りそうな予感がする。友達と遊べたらもっと面白いけど、VRデバイス持ってる知り合いほっとんどいないのよね。
あと回復アイテムがバナナで右手でバナナを握って左手で皮をむくのが笑える。
こんな感じでQuest2が出てからVRゲームを遊びまくっていた。いやーいいですねVR、ほどよく身体も動かせて一日中ゲームしてても罪悪感ない。QuestはLinkといってPCと接続してPC側に処理をやらせることでPC向けVRゲームも遊べちゃうんですが今使ってるPCにTypeCのUSB口がないのでまだできてないんですよね。互換性のあるケーブル買ったら何かやろうと思います。
唯一の欠点としては稼働時間がそこまで長くないので夢中になってやってるとバッテリーが切れてしまうこと。一応外付けバッテリーを付けると稼働時間が倍になるらしいけど今のところは先に疲れが来るからまだなくていいかなという印象。もう少し身体が慣れてVRにのめり込んでしまったら買おうと思います。
少女歌劇 レヴュースタァライト -Re LIVE-(スタリラ)を久々に遊んでみたら地獄と化していた
スタァライトはアニメが結構面白かったのもあってリリースされたアプリもせっかくだしやってみっかということで手を出していたんですね。しばらく遊んだ後ちょっと飽きてほったらかしてたんですが、いつのまにか一周年を迎えていてカムバックキャンペーンとかやってて今どうなってるんだろう?と再開してみたら「お前…変わっちまったな…」ってぐらいイヤな方向に変わってしまってたのでそれの日記です。
復帰時期は「とつげき!となりのお稽古!」のイベントで、これも毎日ちゃんと走ってもイベント報酬のキャラが凸れずお前今まではざっくり走ってても配布キャラは余裕で手に入っただろ…?どうしちゃったんだよ…?カムバックどころかゴーバックホームだよ…と言いたくなったのですが、それ以上に次の「Starry Diamond 逆境のオリオン」がヤバかったのでその話をします。
1000戦の重み
イベント「Starry Diamond 逆境のオリオン」のルールはだいたいこんな感じです。
- 雑魚4戦ボス1戦の合計5戦で一周し、ボスを倒した回数で報酬が得られる
- スタミナは専用のSPを使用し、1戦ごとに1消費する。SPは30分ごとに1回復する
- 雑魚は撫でたら死ぬ正真正銘の雑魚だがボスは周回ごとにHPが増えて硬くなる
- 雑魚を倒すと宝石箱を落とし、20%の確率で開封するか石を消費して100%開けることができる。宝石箱にはイベントボスへのダメージ特攻が入っている
- 200周すると星4確定ガチャチケットという美味しい報酬が得られる
- 周回数に応じた他ユーザーとのランキング報酬あり
要するに200周するまでずっと同じ画面で同じ敵を殴りながらぐるぐる周るイベントです。虚無か?
200周のガチャチケが目玉でそれまでに得られる報酬は大したことないので200周未満はほぼ価値なしなんですが、200周を5戦しなきゃならんので1000回戦わないといけないんですね。このゲーム一度クリアしたクエストはスキップできるんですがこのイベントはスキップ不可なのですべて温かみのある手作業で対応することになります。
スタミナのほうは1日24時間で48スタミナ、それが約20日続くので完璧に張り付いていれば960戦できるので(えっ足りない…)まあ残り40戦ぐらいは宝石箱や報酬から出るSPチケットで1000戦できるかも知れません。いや5時間でいっぱいになるスタミナを毎日全部使い切るの無理だろ。朝早い舞台少女だって睡眠時間は5時間切ってねえよ多分。という訳で足りないSPは50石割ったり課金したりして補うことになります。
石を割り続ける地獄の有償マラソン
走るのに石を割る必要があるのはもちろんですが、何よりヤバいのはここからです。
前述した通りボスは倒せば倒すほどHPが増えます。この増え方がかなりヤバくて最初880だったHPが200戦目には35200000にまで増えるんですね。タイプミスじゃないですよ?さんぜんごひゃくにじゅうまんです。
こちらが通常与えられるダメージは通常攻撃で5000とかクライマックスACT(宝具)で20000とかのダメージなので宝石箱から特効倍率を集めて相手のHPインフレに合わせてこちらの火力も強化する必要があります。このいたちごっこについていくには宝石箱を片っ端から100%の確率で開かないとまず特攻倍率が先にヘタれて負ける(9ターン以内に倒せないと強制敗北)ので石を割って割って割りまくって全ての宝石箱を開ける必要があります。鍵なしで開けると8割落とすので絶対無理です。俺はブランクがあって戦力が落ちてるのでやり込み勢ならなんぼかマシな特攻量で勝てると思いますが。
宝石箱は体感40%ぐらいの確率で出るのでそれを800戦やっていく中でほとんどを50石消費して開けていくわけで…俺はいくつの石を割らされたのだろう……?
戦いの果てに
石油王以外のソシャゲの民にとって石は血肉に等しいのでこれを砕きまくりながら進むのは単純につまらんという作業の部分を除いても苦痛に満ちており、終了前日に200周を達成した時の俺のランキングは905位でした。終了前日に905人しかイベントの目標達成ラインに達してないソシャゲってある?もちろんこの後1日あるので終了時点の200周達成者数は不明ですが、多く見積もっても2000人未満じゃないかなあ…
もうちょっとなんとかならないかなあ
ランキング報酬で3000石だのガチャチケ10枚だのと割と目に見えてオイシイ報酬をぶら下げても土台の200周で大半のユーザーが脱落していたという事実は中々強烈なものがあります。俺がやってた頃のスタリラってイベントは基本的な周回はスキップできて溜まったチケットを切ってボス戦だけはちゃんとやって(オートあり)で朝晩二回ぐらい真面目にやってれば少なくとも配布キャラみたいな目玉の報酬は取れるプリコネの他人の空似手軽なゲームだったんですけど、いつの間にか時間も石も取られる過酷なゲームになっていたようです。運営してる人たちが何の数字を見て何を考えてこうしているのかは知りませんが、いちユーザーとしては物語やキャラクターやアニメ、舞台等で蓄積したプレイヤーの信仰心をアプリで消費して金に変換するのではなくゲーム単体で面白いものにして欲しいなあという気持ちです。あとカジキマグロみたいに常時イベント打つぐらいなら空白あっても個々のイベントを練って楽しくしてほしいなって…本当に……
まあ色々あったけどしんどいイベントも終わったしな!俺はスタリラの話は結構好きだし次のイベント「Starry Diamond 追って追われてシリウス」からは気持ちを入れ替えてやっていくぞ!!
「Starry Diamond 追って追われてシリウス」開幕!!!